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【電解水に関する予備知識】
■ PH(ペーハー、ピーエイチ):酸性、アルカリ性?
PHとは、水溶液中の水素イオン(H+)濃度を表すものさしです。 PH7を中性として表し、それより水素イオン濃度が高いと酸性、 低いとアルカリ性となります。 水溶液中の水素イオン(H+)と水酸イオン(OH-)の濃度によって決定されます。
酸性:H+>OH− アルカリ性:H+<OH−
人の血液・体液は弱アルカリ性、皮膚は弱酸性と保たれております。
■ イオン?
物質を細かく分けていくと原子に行き着きます。 例えば水の場合、水→水の分子(H2O)→酸素原子、2個の水素原子
分かりやすい状態で原子の構成をみると、以下のようになります。
原子を細かく分けると陽子と中性子からなる原子核。 原子核を中心にまわりを回る電子から構成されます。 電子は−の電気を持ち、陽子は+互いに引き合う形で釣り合いを保ちます。 中性子は電気を持ちません。 また電子はある特定の軌道を回ります。この軌道を電子殻(でんしかく)と呼びます。 上の図では電子殻が一つ書かれていませんが、原子によっては、 いくつかの電子殻があり、その軌道にそって電子が回っております。 電子殻にも呼び名がついており、 さらにそれぞれの電子殻に入ることができる電子数が決まっています。 原子核に近い電子殻から、
第一軌道=K殻(電子数2個まで) 第二軌道=L殻(電子数8個まで) 第三軌道=M殻(電子数18個まで) 第四軌道=N殻(電子数32個まで) ・ ・ ・ ただし、水素原子の場合は、陽子と電子からなります。(中性子をもたない)
酸素原子の場合は8個の陽子と中性子、8個の電子からなります。 このように、陽子+の数と電子−の数は同数で電気的に釣り合っているのです。
■ 捨てる神あれば拾う神あり。
ところが、釣り合いのとりずらい原子もあるのです。 例えばナトリウムを見ると、11個の陽子と11個の電子からなるのですが、
電子の数を原子殻から近い軌道にうめていきますと、 K殻に2個 L殻に8個 M殻に1個 という状態で一番外側にある軌道(最外殻)には電子が一つしかなく、 飛び出しやすい状態です。 この電子が飛び出ると、電気的な釣り合いが取れなく全体でみると+の電気を帯びて いることになります。 このように原子が電気を帯びた状態をイオン化したと呼びます。
次に塩素原子を見てみましょう。
塩素原子は17個の陽子と17個の電子からなります。
今度は先ほどとは逆に、空席に電子を捕獲しようとしています。 電子が補充されると、塩素原子が−の電気を帯びるので塩素イオンとなるのです。 このような現象を起こすのは電子の数によって原子が安定を図ろうとするためなのです。 原子は最外殻に2個もしくわ8個の電子を持つことにより安定するのです。
この他、プラスイオン化(電子を譲る)しやすい原子として、カリウム、マグネシウム、カルシウムがあります。
マイナスイオン化(電子を奪う)しやすい原子は、塩素、臭素、フッ素などがあげられます。
■ 酸化と還元
電子(e−)の受け渡し、授受反応を酸化還元反応といいます。 電子を受け取る物質を酸化剤、電子を放出する物質を還元剤と呼びます。
この反応は同時に行われます。
仮に酸化剤をA、還元剤をBとしますと。 この反応は、 AはBにより還元され、BはAにより酸化されたということになります。
また、水素原子と酸素原子の授受で定義する場合もあります。 この場合、水素原子を受け取る(水素原子は電子を放出しやすい)ものを酸化剤。 水素原子を放出するものを還元剤。 酸素原子を放出する(酸素原子は電子を奪いやすい)ものを酸化剤。 酸素原子を受け取るものを還元剤となります。
電解水における話しのなかで酸化還元電位という言葉がしばし出てきます。 酸化還元電位についてはこちらへ。
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